こちらのお施主さんは、店舗デザイナーさんです。
神宮の豊かな緑が望めるロケーションを、最大限活かしたガラス張りの家。
一見普通のオーダーのようですが、そこはデザインのプロ、「正面がすべてガラスで覆われたキューブのような家で、内部空間には柱がない。2階の内壁もガラスで。」と、その建築イメージは詳細におよびました。
それを木造で建てる、ということが至難の業なのです。
内部空間に柱を置かないため、外壁に沿って列柱を立てる構造とし、片側が全面ガラス、もう一方は壁という強度の異なる建材を多用するので、ねじれを含めた詳細な構造計算を行いました。
(法規的に木造2階建てには構造計算は不要で、通常は行われません)
それらの計算に基づき、綿密な設計を行いました。その甲斐あって、棟上げ(むねあげ)の際には、一般の物件よりもユレが少なかった程です。
ねじれを含めた詳細な構造計算
外壁に沿って列柱を立てる構造
書斎コーナーを併せ持つ寝室も、
壁のない一間のため、開放感抜群です。
落ち着いた色調の布クロスで、
1Fとはまた違った印象の仕上がりに。
天窓は、外光を取り入れるだけでなく、煙突効果によって換気能力も発揮します。
書斎コーナーに座ると、ちょうど空が見えるよう計算された小窓。
キャンティレバーで支える構造を採用し、柱の入らない窓面を実現しています。
LDK一間の大胆なレイアウト。
生活感の出やすいキッチンも、
空間にきれいに収まっています。
木製キッチン。木カウンターが、
そのままデスクの天板へと一体に。
設備と家具を同時に考えることで、
空間を有効に使えます。
壁に設けたスリット状の小窓。
あつらえたような、ぴったりサイズのガラス花器をディスプレイした、お施主さんのこだわり空間。
お施主さんの描いたイメージを、「建築」という法規の枠の中で、
現実のカタチに導くのも、わたしたちの仕事です。
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