施主のライフスタイルを知り尽くした建築家。何でも言える関係だから、突き詰められる仕上がり。
いい住宅ってなんだろう?
住宅とは、ヒト居住する建築物。
つまり、「家族」や「暮らし」にカタチを与える器である。
では、暮らしとは何なんだろう?
家族という繋がりに感謝しながら、 日々の生活や仕事など、
自らの役割をしっかり積み重ねていく行為。
日常はけっして平凡な事ではなく、
積み重ねるほどその一家の歴史となり、かけがえのない思い出になっていく。
住まうヒトの好みやライフスタイルに合った器こそが、いい住まい。
気持ちよさとは、広さ、質感、動線、空気や光の流れ、
たくさんの要素があるけど 一番大事なのは、住む人が大切に思っているヒトやコトを中心に据えることだと、 M氏のお宅をインタビューして、しみじみ感じた。
増田工務店と施主のM夫妻の関係は、
正しい仕事を中心に据えた、昨今失われつつある
「対等な作り手と施主の姿」 だった。
「住まいを発注すること」は、単なる買い物ではない。 文化なのだ。
作り手にはもちろんのこと、施主側にも目利きと
人間としての度量が求められる。
家造りのひとつの答えが、ここにはあった。
多摩美術大学卒業。アートディレクター、mg(ミリグラム)代表として、消費者 向け商品・サービスの広告制作を手掛ける傍ら、「価値ある仕事・価 値ある買 い物」をキーワードに、製品やサービスに埋め込まれた技術やこだわりの価値を 最終消費者に伝達するための文筆活動を行う。
2007年より 無垢家具ブランド 「Denn Style(デンスタイル)」ネットショップ http://www.denn-style.jp/ を立ち上げ、商品企画・販売も行っている。
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